2018年08月25日

中原中也「夏の海」

中原中也「夏の海」


耀(かがや)く浪(なみ)の美しさ
空は静かに慈(いつく)しむ、
耀く浪の美しさ。
人なき海の夏の昼。

心の喘(あえ)ぎしずめとや
浪はやさしく打寄(うちよ)する、
古き悲しみ洗えとや
浪は金色、打寄する。

そは和やかに穏やかに
昔に聴きし声なるか、
あまりに近く響くなる
この物云(い)わぬ風景は、

見守りつつは死にゆきし
父の眼(まなこ)とおもわるる
忘れいたりしその眼
今しは見出(みい)で、なつかしき。

耀く浪の美しさ
空は静かに慈しむ、
耀く浪の美しさ。
人なき海の夏の昼。


ツバキアキラが撮った、中原中也「夏の海」イメージ写真


中原中也の詩と写真は、コチラ


一葉にモドル
posted by ツバキ アキラ at 19:00| Comment(0) | 中原中也 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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