K
Lomographyのアートレンズ、Daguerreotype Achromatを注文していた。
シルクをまとったような滑らかな表現の写真が撮れるらしい。
作例を見て、ハートを撃ち抜かれてしまったので、迷うことなく注文したものだ。
2016年の夏に注文したのだが、お届けの予定は2017年の2月頃、とのこと。
のんびりと待つつもりでいたが。
Lomographyから、1通のメールが届いた。
「絞りプレートの生産が追いつかないので、先にレンズだけをお楽しみ下さい」
Daguerreotype Achromatは、絞りプレートを差し込んで、露出をコントロールする
レンズなのだが、はて、絞りプレートが無くても、使えるものなのだろうか?
そんな疑問が頭をもたげたが。
程なくして、レンズが届いてしまった。
荷物を受け取った瞬間。
何が届いたのか、と思うぐらいに、ズシリと箱が重い。
半信半疑で箱を開けると、びっくりする程筒の長い、金色に輝く、重厚なレンズが出てきた。
真鍮製のそれは、かなり重く、PENTAX MEとX-T1で使用するつもりでいたワタシは、
軽く困惑した。
これは、Nikon D7200で使うべきだったかもしれない。
しかし、届いてしまったからには、もう後戻りできない。
恐る恐る、X-T1に取りつけて、我が家にやって来たばかりのK氏を撮ってみることにした。

全体的に、霞がかかったような見た目になるので、ピントの山がわかりにくい。
ここだ!と思うところに合わせて、そこから微妙にずらすと、フンワリ感が増幅されて、
レトロな雰囲気になる。
光のコントロールが難しく、平坦になりがちなのは、まだレンズに慣れていない所為だろう。
デジタルのカメラで使う場合には、シャドウを落として、コントラストを強くした方が
雰囲気が出るような気がする。
ただし、ハイライトはレンズ自体が強調するようなので、ハイライトも抑えめに。
絞りプレートが届けば、もっと自在に扱えるようになりそうな気もするが、
まずは、レンズだけを使って、馴らしていくつもりだ。
ちょっと時間が、かかりそうだな。
一葉にモドル