礼二郎
アタシは戦争には反対だが、制服としての軍服のデザインはジャスティスだと思っている。
純粋に、カッコイイ。
カッコイイものは、うちの礼二郎にも着せたい。
というわけで、また少し、ゴリゴリとメイクを加えて、軍服に着替えさせ、外に連れ出した。
当初予定していたのとは違う場所での撮影になってしまったが、
これはこれで良かったんじゃないかと思う。
軍服を着せたからには、軍帽もかぶって欲しいわけだが、髪が乱れてしまう。
軍帽を、かぶせたい。
でも、髪が乱れるのが嫌。
そんな、せめぎあい。
で、結局、かぶせたり脱がしたりして、髪がグッチャグチャ。
・・・一体何をしているんだ、アタシは。。。

小説での礼二郎は、戦時中は、若き海軍将校だったとか。
そりゃあもう、相当かっこ良かったハズだ。
頭は良いので、見目麗しき、切れ者の軍人だったようだが、そこは我らがエノさん。
普段は、奇妙な将棋のルールを作ったりして、部下たちを翻弄していたらしい。
だから、このアルバムの写真たちも、どこか脱力している。
それが、礼二郎という男なのだ。
一葉にモドル