Fuji Velvia 100F
Velviaはエライ。
すごくイイ色が出て、エライ。
常々、そう思っていた。
しかし、今回ばかりは、現像したフィルムをスキャンして、ひっくり返った。
桂三枝ばりに、椅子から転げ落ちてしまった。
あ、今は桂文枝なのか。
・・・んなこた、どーでもいい。
とにかく、びっくり、くりびつだったのである。
何がって、色にである。
なんという色だ!こんな色が出てしまうのか!これは、この世の色なのか!
撮った本人が一番驚いた。
「これからは、Velvia1本で生きていきます」と、思わず神に誓ってしまいそうになる程、
素晴らしい色が出たことに感動した。
なんてこったい。
最も感動したのは、スマホをいじっているオジサンのシルエットを多重露光した写真だ。
牛久大仏みたいにも見えるが、あのシルエットは、オジサンだ。
やめろ、夢がぶち壊れる。
物陰から、そっと覗いている猫も、いい味を出していた。
遊んで欲しいのに、結界が張ってあるかの如く、そこから1歩も動けずにいた猫だ。
ツンデレなのか。
まさか、金縛りにでもあって、動けなかったわけではあるまい。
ああ、またミラクルが起きてしまった。
こうして、フィルムカメラの沼に、深く沈んで行くのだ。
フィルムカメラの沼は、底が知れない。

一葉にモドル